中国映画のその後…
ここ数週間携わっていた中国映画の音楽制作がとりあえず終了したご報告です。
監督とお会いしたのが数週間前、その後いくつかの大きな変更が必要となり、
久石はレコーディング直前まで納得のいくものを作るためにスタジオにこもって作品制作をしていました。休憩をとるためにスタジオのドアが開いて久石の顔が見える度に、徐々にその表情は明るくなってゆき、久石自身が納得のゆく作品ができつつあることをスタッフはその表情から伺い知ることができました。
そして数日前、都内某所のスタジオでレコーディングが行われました。今回もフルオーケストラとの共演です。直前までバタバタとしていた雰囲気がありましたが、いざ、レコーディングセッションが開始されると、久石はどっしりと構え、この日のセッションをしっかりとリード、大所帯のオーケストラのみなさんを前に指揮台に立っても、緊張どころか、余裕の表情です。いきいきとした表情でタクトを振り、はたから見ていてもとても楽しんでいる様子が伝わってきました。
オーケストラとのセッションが終わった後は、アイリッシュハープ、リュート、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・ダ・モーレという、古楽器・民族楽器ばかりを集めためずらしい編成でのレコーディング。映画の中のとあるシーンの情感を表現するのにぴったりの編成です。これらの楽器はなかなか普段は目にすることができない楽器ばかりで、久石はじめ、その場にいるスタッフらもそれらの楽器に興味津々、奏者の方々を質問攻めにしてしまいました(笑)。終日なごやかな雰囲気で順調にレコーディングを終え、誰もが満足。
翌日には早速にミックス作業です。レコーディングした素材をさらによりよいカタチにするための大切な行程、この作業いかんによっては完成後のイメージを大きく左右するので、ミックス作業はレコーディングと対になる大事な作業です。多くの機材が並ぶ部屋の中で映像と見ながらセリフや劇中の流れを大切に考えながらミキサーさんとの共同作業を続けます。窓の無い、ある種特殊な空間の中で、丸々二日間の缶詰作業でしたが無事終了。
後の作業は監督さんにお任せするのみです。完成作品を目にするのが今から楽しみです。日本で公開される日を心待ちにしたいと思います。

